社内ドキュメントのペーパーレス化は、業務効率化の施策として多くの企業にて導入されています。しかし、ペーパーレス化の具体的なメリットがわからないまま、実施に踏み切れない企業も少なくありません。そこで本記事では、ペーパーレス化の基本的な考え方や導入のメリット、注意点について詳しく解説していきます。
ペーパーレス化とは
ペーパーレス化とは、今まで紙媒体で管理していた書類をデジタルデータで管理することにより、紙媒体での保管を廃止することです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
ペーパーレス化はなぜ必要なのか?メリットや推進のヒントを解説
ペーパーレス化導入の効果・メリット
紙媒体からデジタルデータでの保存に切り替えることで、以下のメリット・効果が期待できます。
- メリット1:文書検索が容易になる
- メリット2:紙代・印刷代・保管スペースなどコスト削減
- メリット3:修正・共有が容易に
- メリット4:情報漏えい・紛失のリスクが減らせる
- メリット5:環境保護・SDGsに取り組むことで企業イメージが向上
ペーパーレス化導入の注意点
組織で業務改革を目指して、紙媒体のデジタル化を推進する際の注意点を3つご紹介します。
すべてを電子化する必要はない
自社でペーパーレス化を推進するにあたり、注意したいのは一度にすべてをデジタル化することは困難だという前提で取り組むことです。特に今まで紙を前提にした業務フローだったものは、急にデジタルデータに置き換えてもうまくいかない可能性もあるのです。
たとえば、商品注文をメール・FAX・WEBフォームで受け付け、申込情報は紙で出力してから販売システムへ入力、出力紙はファイリングするという受注フローだったとします。紙の出力をやめてもフローはそのままであれば、現場は混乱してしまい業務はうまく回らないでしょう。業務フローの改善が必要な部門は後回しにして、先に手を付けやすい部門や業務からペーパーレス化を進めたほうがスムーズなうえに、現場も混乱しません。
紙前提の業務フローを持つもの、賃貸契約書などの法律上書面での保管が必要なもの、一覧性が求められるものなど、ペーパーレス化が困難な業務は紙のまま残す、後回しにする、といった選択が必要になります。優先順位としては、デジタル化することで価値が高まる(外部から利用できる、分析データとして使用できる、検索性がアップするなど)、ペーパーレス化によって原本を廃棄できる(デジタルデータでも原本性が確保できる、記録としての位置づけなので原本は不要など)、電子化が容易、といった観点で対象を選定するとよいでしょう。
移行作業が膨大となる
業務効率化を目的としたペーパーレス化の場合には、単純に記録フォーマットを紙からデジタルデータに変換しただけでは期待する効果が得られません。たとえば伝票のデジタル化を考えるのであれば、紙で出力していた帳票をPDF出力して終わりではなく、承認フローをデジタル化する、申請内容をデータベース化して集計・分析ができるようにする、といったことも含めて取り組む必要があります。
今まで紙で保管していた文書をデジタル化する場合も、スキャンするだけでなくOCRをかけてデータ化を行わないとペーパーレスの価値が半減します。それらのプロセスを考えると、アナログデータからデジタルデータへの移行作業は膨大になるでしょう。
作業をスムーズに進めるためには、ペーパーレス化にはそれだけの作業・時間・コストがかかることを経営側が理解することが必要です。またペーパーレス化のメリットを共有して社内の理解を得ておくことで、「なぜ問題ないのに現在のフローを変える必要があるのか」「余計な手間を増やさないでほしい」といった現場からの不満が出にくくなります。
システム障害に備える
デジタル化したデータはサーバーに保存することになるため、システム障害が発生するリスクがあります。オンプレミス環境であれば機器の故障など、クラウドサービスであればインターネットの接続障害やサービス側のシステム障害などのリスクがあり、文書にアクセスできずに業務に支障が出る可能性があります。
そのためオンプレミスではデータのバックアップを取得する、クラウドサービスでは可用性が高い事業者を選定する、事前にセキュリティ対策を含めたシステム運用体制を確認しておく、といった対策が大切です。
これらの注意点を踏まえた上でペーパーレス化に取り組む際は、デジタル化に強みを持つITシステムやクラウドサービスを活用すると、自社で一からペーパーレス化をおこなうよりも担当者の負担が少なくて済みます。特に組織規模が大きい場合には上手にサービスを選定することで管理のしやすさ、運用コスト、業務効率化などに大きな差が出ます。
大企業の業務デジタル化に強みを持つクラウドサービス「SmartDB®」は、ローコードでの入力フォーム作成やワークフロー設計、データベース管理などの機能を持ち、システム化しにくい業務をデジタル化するのに適しています。また、外部連携機能が容易にできるWebhook機能が搭載されており、文書が登録されたら通知する、申請が承認されたら文書の内容をCMSに投稿するなど、業務負担を軽減する機能をプログラミングの専門知識がなくても実装できます。
管理運用面でもデータ消失対策や24時間の監視体制、障害発生時に速やかに復旧対応できる運用体制が整っており、安心してデータを保存できます。不正ログイン対策や脆弱性対策などのセキュリティ面にも力を入れているため、自社でサーバーを運用するよりも負担が少なくて済むでしょう。
自社でリモートワークや業務のデジタル化を目指すのであれば、ぜひ「SmartDB」の導入をご検討ください。
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