製造業で製品設計する際には、CADなどで各部品の図面を作製することがほとんどです。しかし図面が多くなると親子関係をつかみにくい、関連部署に書類が点在してすべてを把握できないなどの問題が生じます。
そのようなときに導入を検討したいのが、出図管理・図面管理システムです。今回は、図面の一元管理を実現し、業務効率化に貢献する出図管理・図面管理システムとはどのようなものなのか、導入事例とあわせて解説します。
出図管理・図面管理システムとは?
出図管理・図面管理システムとは、CADなどで作成された複数の図面を体系的に一元管理するシステムを指します。
製品設計するときには、設計者はもちろん営業担当や生産担当など、複数人がさまざまな図面や部品表などを参照しながら業務を進めるのが一般的です。それら資料はそれぞれひとつの部品に紐づいているため、個別に管理していると以下のような問題が発生し、作業効率が悪くなる可能性があります。
- すでにある図面を再度作成するなど二度手間が発生する
- 複数人が更新することで最新の図面がわからなくなる
- 検索性が低く、必要な書類をすぐに探し出せない
出図管理・図面管理システムを導入すると、資料を一元管理し、部品名や作成年月日、キーワードなどで検索できるようになります。部門を横断しての図面の共有・管理ができるため、作業効率を向上できるのです。
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出図管理・図面管理システム導入の事例について
出図管理・図面管理システムを導入した2社の事例を紹介します。
金属加工企業A社の事例
金属加工をおこなうA社では、製品のCADデータは設計部で、紙データは工場でと、別の場所で管理していたため、親子関係のある製品の図面検索が困難な状況にありました。さらに出図業務を手作業でおこなっているのも非効率でした。
解決策として、A社は図面管理・出図管理システムを導入。その結果、数万件を超える図面のPDFデータの登録・出図をブラウザ上で、並び替えをシステム上でおこなえるようになり、業務効率向上を実現しました。
製造業B社の事例
製造業のB社では、CADデータを紙に出力して上長が承認する工程を踏んでいました。そのため承認済みの紙の原図を再度スキャンする手間と、紙原図とCADデータを二重で管理する工数やコストの増大に課題を抱えていました。
そこでB社は CADデータと原図の一元管理を目的に、図面管理・出図管理システムを導入。紙による承認をおこなう運用自体は変更しないものの、CADデータへ承認情報を登録できるようになりました。承認情報が入力された電子原図を自動で作成することで、CADと原図内容が一致する、工数が削減されるなどの効果を得られました。
出図管理に関わる業務の効率化なら「SmartDB」
出図・図面管理業務の効率化には、”作成した図面と図面に関する作成年月日や承認情報などの情報をまとめて管理”、”図面の親子関係も含めて管理”、”検索ですぐに見つけられる”などのポイントを抑える必要があります。このような要件に「SmartDB」ならお応えできます。
ドリーム・アーツが提供する「SmartDB」は、非常に柔軟なワークフロー機能とWebデータベース機能を持ち合わせた大企業向け業務デジタル化クラウドです。ノーコードで開発でき、管理したいデータ項目の自由度や、検索性の高さ、さらには業務プロセス全体のデジタル化を実現できることが特徴です。
具体的には次のようなメリットがあります。
- 入力フォームは柔軟に設計でき、独自の管理項目も設定可能
- ワークフロー機能で出図における仕様検討などのやりとりもデジタル化
- 証跡管理機能で進捗状況も可視化
- 図面の件名、作成年月日、関連製品名など複数の情報を掛け合わせて検索できるため、必要な情報をすぐに見つけられる
- ダイナミック・ブランチ機能で製品と部品などの親子情報も管理
親子文書管理、多段参照・集計などを実現するダイナミックブランチ機能 紹介
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まとめ
製造業では、同じ図面を複数部署が参照して業務にあたっているケースが少なくありません。しかしデータが個別に管理されていたり、フォルダで管理されていたりすると検索性が悪くなる、親子関係を把握しにくいなどの問題が生じます。
出図管理・図面管理システムを導入すると、CADなどで作成したデジタルデータを社内で一元管理できるようになり、業務効率の向上が可能です。あわせて業務フローを管理できるシステムを導入すると、付随業務を効率化できるのでおすすめです。
この記事の執筆者:加藤(マーケティング本部)
2017年に新卒でドリーム・アーツに入社。営業部門やインサイドセールスチームでの業務を経て、現在はマーケティング部門にてコンテンツの作成に従事。物理的な声の大きさだけが取り柄だと思っていますが、文章という形でみなさんのお役に立てる情報をお届けできるよう頑張ります!