業務効率化ツール導入で失敗しない選び方と導入のメリットを解説

「業務効率化」は、多くの企業の大命題です。しかし、何から始めたらよいのか。何かしらのツール導入が必要だろうとは考えつくものの、どうしたら数多のツールから自社に合ったものを選び出し「業務効率化」を実現できるのか。今回は、「業務効率化」の取り組みの中でも大きな効果が期待できる、ツール導入を検討されている方向けに、失敗しないツールの選び方と、導入のメリットをご紹介します。

業務効率化とは?

「業務効率化」とは、業務を進めるプロセスでのムリ・ムダ・ムラを見つけ出し、それらを省いたり、減らしたりしながら、会社の生産性を高める取り組みです。

  • ムリ:社員の負担過多
  • ムダ:人・金・時間を必要以上に投下
  • ムラ:アウトプットに偏りがある

よく「業務効率化」と「生産性向上」が似た意味で用いられますが、「業務効率化」がムリ・ムダ・ムラを排除し、業務に要する時間的・経済的コストを抑えることを意味するのに対し、「生産性向上」は、より少ないリソースでこれまで以上のパフォーマンスを得ることを意味します。そのため「業務効率化」は、生産性向上のための一つの施策として理解するとわかりやすいです。

業務効率化や生産性向上における課題

業務効率化がより一層求められるようになっている背景には、少子高齢化による労働人口の減少があります。日本は、2008年をピークに総人口が減少に転じており、2053年には総人口は1億人を下回ることが予想されています。総務省の“情報通信白書 令和3年度版 我が国が直面する社会・経済課題”によると、15歳から64歳の生産年齢人口は2020年の7,406万人(総人口に占める割合は59.1%)が2040年には5,978万人(53.9%)に減少すると推計されています。

日本の人口構成の推移
(出典)国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」

社内異動や離職で組織の人員が減った際、新たな人員の補充がますます難しくなっていきます。こうした状況で転職のメリットもあることから離職率が高まり、企業としては労働力の獲得だけでなく、人材の流出対策も頭の痛い課題となっています。今いる人員の負荷を抑えながら、一人ひとりの生産性向上を突き詰めていく必要に迫られているのです。

業務効率化ツール導入のメリット

コスト削減

業務効率化ツールの導入によって、業務の「ムリ」・「ムラ」を減らし、「ムダ」を省くことができれば、作業時間の短縮になります。作業時間の短縮は、人件費や光熱費などの経費削減に繋がります。また、業務自体を省いた場合は、その業務を担うための教育費や研修費が不要になります。すると、そこで必要だったマニュアルの印刷代や輸送費も不要になります。結果、時間的なコストと金銭的なコスト両方のコスト削減となります。

生産性向上

生産性とは、「財やサービス、付加価値」を産み出すために投入した「資源(リソース)」がどれだけ効果的に使われたかということです。生産性向上には、「労働投入量(分母)」を減らすか、「付加価値(分子)」を増やすかの2つの施策方向性があります。業務効率化によって、注力業務へリソースを集中できるようになれば、「付加価値」を上げる「攻め」の労働生産性向上の実現へ大きく前進できます。

社員のモチベーション向上

業務効率化が実現されると、自分の時間やスキルが会社の売上・利益にどう貢献しているかを把握しやすくなります。業務のつながりを理解し、成果を出した達成感や、自己成長を実感できるようになると、働くモチベーションの向上に絶大な効果を発揮します。無理をしなくても効率的に働けて、残業時間が短縮され休日出勤をせずに済むようになると、ワークライフバランスも実現されやすくなり、社員の定着率が高まります。

業務効率化ツールを選ぶポイント

課題の明確化

①現状把握

まずは現状把握が必要です。社内の業務をすべて可視化するため、どのような業務が何の目的で実施されているのか、それぞれどの程度の工数がかかっているのか、実際にツールを利用する現場の社員と一緒に細かいタスクまで洗い出します。

②課題・問題点を洗い出す

業務内容が把握できたら、それらを分析し、効率化すべき業務に焦点を定めていきます。例えば、同じような作業を重複して実施しているなど、意外に不要な工程が潜んでいることが多いものです。また、特定の担当者にしかできない属人化している業務がある場合も、課題としておさえておきましょう。

③要件整理

自社の課題と目的が明確になったところで、具体的に自社に合うツール導入の検討に入ります。ツール導入によって自社がどう変化するのかを思い描けていると、必要なツールの要件も自ずと決まり、ツール選びをスムーズに進めることができます。

ユーザビリティ

ユーザビリティは、一般的には「使いやすさ」を示す言葉ですが、国際規格のISO 9241-11では、「ある製品を、特定の利用者が、特定の目的を達成しようとするにあたって、特定の状況で、いかに効果的に、効率的に、満足できるように使えるかの度合い」とされています。

ツールは、利用者が操作を行う際に、ミスなく確実に目的を果たせなければなりません。特にIT部門でもない、現場ユーザーが日々の業務で使うような機能で、「次、どこクリックするんだっけ?」と迷ったり、ミスを誘発するなど、全体の非効率化につながるような事態を招いてしまっては本末転倒です。
ユーザビリティでは以下の4点を考慮しましょう。

  • 社員の役割や立場によって異なる利用シーンでそれぞれの利用に適した使い方ができるか
  • 社員のITスキルで使いこなせる操作性であるか
  • 自社の利用シーンにあった機能要件を満たしているのか
  • 既存システムとの連携で、利用者の利便性を損ねてしまわないか

サポート体制の有無

ツールの種類や導入規模にもよりますが、特に大企業での利用や、全社導入への展開を見込んだケースの場合、導入前から導入後まで、どういったサポート体制があるのかを確認しておくことが重要です。正式導入する前に、無料版やトライアルを実施して、機能・操作性・サポート体制などを試すことをおすすめします。ベンダーによって導入後の問い合わせ窓口や、社内に定着させていくための社内の体制づくりの支援、ユーザーコミュニティなど、さまざまなサービスを提供しているので確認しておきましょう。

ドリーム・アーツでは、業務デジタル化ツール「SmartDB」の活用を通じて、お客さまの業務効率化に貢献したいと考えています。そのため、導入前のご検討時から導入後の活用促進まで、フェーズに合わせたさまざまなコンテンツとサポート体制を整備しています。ユーザー様同士で情報交換できるコミュニティ活動も定期的に開催しています。コミュニティに参加されたお客さまからは、他社の生の声や、実際の業務での利用イメージがとても参考になるとのコメントもいただけ、お役立ちできていることを実感します。

業務効率化ツールの主な種類

◆ プロジェクト管理ツール

プロジェクト管理ツールでは、プロジェクトメンバー、スケジュール、コストなど、プロジェクトに関するリソースを一元管理することができます。たとえば、工数を入力することでガントチャートの出力、期限をアラートしてくれるタスク管理、対応方法などのノウハウを蓄積できるwikiや掲示板のほか、リアルタイムでやり取りができるチャットツールとの連携など、プロジェクトを円滑に進めるための、さまざまな機能が備わったツールが提供されています。プロジェクト管理ツールは、プロジェクトを計画通りに進めるために必要な進捗状況の可視化や、ボトルネックなど問題点の発見や解決活動に利用できるため、製品・サービスの開発でプロジェクトを組織するあらゆる業種業界で活用されています。

◆ RPAツール

RPA(Robotic Process Automation)導入では、定型業務の自動化ができます。日本では2018年から2019年にかけて、検証目的や一部業務に限定してRPAを採用する企業が増え、社内システムからのデータ抽出、データの転記や二次加工などを中心に利用されるようになりました。

人手による計算や転記で発生するミス、誤字脱字を一掃できることから、特に次のような業務の効率化には圧倒的な効果が期待できます。

  • 数字や文字などのデータ入力
  • 添付ファイルの保存
  • 自動でメール配信
  • 受発注処理
  • 顧客情報の照会
  • データ加工・集計
  • レポート自動作成

日本のRPAは本格的な普及期に入りつつあり、適用業務の拡大を目指す企業が今後ますます増加していくことが見込まれています。(ガートナー「2021年の展望:日本におけるRPA」2021年3月)

RPAとは?初心者向けに業務効率化をわかりやすく解説

◆ ワークフローツール

一般的にワークフローは、企業の業務プロセスに沿った仕事の流れを指します。社内で運用される、一連の作業や手続きの流れを自動化(システム化)するために活用されているのが「ワークフローツール」です。ワークフローツールの導入では、書類の電子化やフローを自動化するため、業務プロセスの可視化が必要です。このとき、決裁者の権限や公開範囲の明確化など、社内ルールを遵守するプロセスに則った整備が必要となるため、不正やミスの撲滅、内部統制の強化を図ることができます。また、紙業務の削減(ペーパーレス化)で、紙の破損・紛失などのリスクをなくせることから、セキュリティレベルの向上も期待できます。

ただ、一口にワークフローツールと言っても、その適用範囲はさまざまです。大きくは次の3タイプ。導入に失敗しないために、それぞれの特徴をおさえて、自社にはどのタイプのワークフローツールが適切かをしっかり見極めましょう。

  • 決裁・承認特化タイプ
  • 業務プロセス全体を管理するタイプ
    「SmartDB」はこのタイプ
  • グループウェア製品などの付随タイプ

ワークフローとは?基礎知識と導入のメリット
「SmartDB」のワークフロー機能についてはこちら

◆ ペーパーレス化ツール

ペーパーレス化は、資料や報告書、各種申請業務などの書類を、紙に印刷せず電子的にやり取りすることです。ペーパーレス化ツールの導入には、次のようなメリットがあります。

  • 紙業務による働き方の制約を取り払う
    (業務のデジタル化によって制約を取り払い、業務の生産性向上が期待できる)
  • 文書管理の工数を削減(文書のファイリングや破棄といった手間が自動化によって不要になる)
  • 情報共有の促進(どこからでも必要な情報を共有可能にする)

「ペーパーレス化」は、対象範囲が広いため支援するツールも多岐にわたります。そのため、検討が進みにくい取り組みでもあります。ペーパーレス化について、詳しくは以下の参考記事でご紹介しています。

ペーパーレス化はなぜ必要なのか?メリットや推進のヒントを解説

業務効率化ツール「SmartDB」がおすすめ

「SmartDB」は、あらゆる業務をデジタル化するために必要な機能を備えた、大企業向け業務デジタル化ツールです。業務は一人で完結するものではありません。業務の流れをシステム化するためには、業務を熟知した現場視点、つまり現場ユーザーが主体的に取り組めることが重要です。「SmartDB」は、業種や部門を問わず、誰もが簡単に使えます。

入力情報を標準化する「フォーム作成機能」、高度なプロセスに対応する「ワークフロー機能」、業務データの管理・分析を可能とする「Webデータベース機能」、活発なコラボレーションが生まれる「コミュニケーション機能」を、ノーコードで活用できます。人事部門や総務部門など情報システム部門だけでなく、あらゆる部門の方々が中心となって「SmartDB」で、業務効率化を実現されています。

あらゆる業務をデジタル化する「SmartDB」の4つの機能
関連資料:3分でわかる「SmartDB」

まとめ

業務効率化ツールの導入に失敗しないために押さえておきたいポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。せっかくツールを導入したのに「運用が定着しない」、「業務効率が落ちた」、「活用が広がらない」となってしまっては業務効率化どころか、組織の生産性を大きく損ねてしまいます。そうならないために、本記事でご紹介した内容が、業務効率化ツール導入の成功に、少しでもお役立ちできれば幸いです。

関連資料
失敗事例から学ぶデジタル化ツール導入のポイント

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大企業のワークフローの導入で、よくある失敗事例をバリエーションごとにご紹介しています。導入前のご検討にぜひ参考になさってください。

この記事の執筆者:オオシマ(マーケティング本部)

美大出身ながらプロダクトのテスターを経て、各種販促物やサイトデザインに携わり現在マーケティング本部に所属。
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