チームビルディングとは?目的やメンバーと組織パフォーマンスを上げる方法

VUCAと言われる不確実な時代、これまで当たり前だった常識や価値観では太刀打ちできなくなってきました。そんな今、「チームビルディング」が注目されています。本記事では、チームビルディングについてそもそもなに?ということから、取り組み例まで紹介します。
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チームビルディングとは?

「チームビルディング」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

チームビルディングは、一人ひとりが主体的に自律して能力を発揮し協力し合いながら、 目標やプロジェクトの成功に向けて最大限の効果を発揮できるチームを作るための過程・活動のことです。

英語にすると「Team Building」になり、Buildは、比較的大きなものを作る際に使われ、国家・財産などを築き上げるときにも使われます。チームは一人ひとりが自律的に能力・才能を積み重ねて、それらがひとつの集合体ものです。それらは、目標や状況に応じてあるべき姿が異なる場合もあります。

チームビルディングとチームワークの違いは?

では、スポーツでよく聞く「チームワーク」とはどう違うのでしょうか。

チームワークはチームで協力して目標やプロジェクト成功に向けて協力し合うことを言い、ほとんどチームビルディングと同じ意味を持つようにみえます。 しかし、チームワークには無く、チームビルディングには含まれる点があります。 それは、各メンバーが主体性をもってそれぞれの能力を最大化させ、プロジェクト成功に向けて取り組むということです。

チームビルディングでは、ただチームワークのように協力し合うのではなく、各メンバーが主体的になる必要があります。

チームビルディングが必要とされている理由

社員の価値観・業務で求められるスキルの多様化、さらには先行きが不透明で不確実なVUCAの時代と言われる現代において、 個人が柔軟にあらゆる課題の解決をしていく方法では限界があり、組織の成果を最大化するには「チームとして成果上げる」ことが重要視されています。
個性があってそれぞれが卓越した能力を持つメンバーが集まり、メンバーが同じ目的に向かって主体的に役割を務めながらも、 相互に尊重しあいユニークなスキルを思い切り発揮できるような組織づくりが必要です。
つまり「主体性に基づいた明確なゴールの共有」と「心理的安全性の担保」がある組織です。
チームビルディングは、そんな組織づくりに貢献する取り組みとして期待されています。

チームビルディングの目的は?

チームビルディングを実践することによって、強い組織を構築することができ、組織の成果を最大限に伸ばすことができます。
ここでは、より具体的にチームビルディングを実践する3つの目的について紹介します。

  • 組織のパフォーマンス最大化

  • 異なるバックグラウンドを持った各メンバーが、自ら主体的に能力を発揮することにより、組織のパフォーマンスは向上します。 さらに決められた役割どおりに動くだけの組織では、役割以上のパフォーマンスを出すことは難しくなります。 チームビルディングによって、各メンバーが自ら自律的に考え、行動し、スキルを発揮することで、組織のパフォーマンス最大化を可能にしやすくなります。

  • 心理的安全性を醸成し、組織の結束力強化

  • チームビルディングはメンバー同士の関係性を強化する効果もあります。
    チーム内でコミュニケーションを取れていない状況では、個々のメンバーのアウトプットがうまくかみ合わず、チームとしての大きな成果を上げるのが難しくなります。 チームビルディングでは、互いの性格や特性を把握する機会も多く心理的安全性の醸成がおこなわれます。
    また、メンバー同士で能力や役割への理解が促進されます。 「相手がなぜその発言・行動をするのか」「何を任せて良いのか」などを認識できると目標達成のため効率的な方法を選んで業務を遂行しやすくなります。
    組織のパフォーマンス強化のほかに、エンゲージメント向上にもつながります。
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  • メンバーのスキル強化

  • さまざまなスキルをもったメンバーが主体的に行動し、業務を進めている姿を目にすることで、経験の少ないメンバーでも、能動的な働き方や社会人の基本をインプットすることができます。
    また、チームビルディングによって各メンバーのスキルの明確化がなされるため、自身のキャリアステップの参考にしたり、スキル開発をしやすい環境になります。 マネージャーなど組織の責任者は、メンバーを主体的に動かすために、経営層の視点や考え方を伝える必要があります。
    メンバーが会社の目標や方向性を理解することで、目標に沿った業務遂行ができるため、よりメンバーの成長にもつながります。

チームビルディングの5段階プロセス

ここからは「タックマンモデル」というチームビルディングの発展段階の理論を紹介します。
「タックマンモデル」とは、心理学者のブルース.W.タックマンが1965年にチームを機能させるための4つのステージを提唱しました。 その後、もう一段増え、現在では5段階で組織が発展していくと提唱しています。

タックマンモデルでは、各段階で発展しいていくとされています。 各段階にはそれぞれのチームの状態と、次の段階に進むための明確な方法があります。 自身のチームがどの段階に居るのか、どのように組織やチームを構築していくべきなのか、下記のタックマンモデルの5つのステージ(発展段階)を参考にしましょう。

  • 形成期
  • 形成期は、チームが作られたばかりの段階です。
    各メンバー同士のコミュニケーションも活発ではなく、お互いのスキルや性格など知らない状態です。この段階では、その組織の考え方や目標などの情報共有をおこない、各メンバー間のコミュニケーションや関係構築を進めていく必要があります。

  • 混乱期
  • 混乱期は、各メンバーの考え方に違いが生じて、対立しやすい段階です。
    まだチーム間の共通の価値観・方針が作られていない場合には、混乱が生まれてしまいます。この段階では、お互いが納得するまで話し合い、各メンバーの価値観・特徴・スキルなどを理解し合う必要があります。チームの責任者は、ここでつまずかないように、十分に注意する必要があります。手厚くメンバーのフォローをおこないましょう。

  • 統一期
  • 統一期は、各メンバー同士の性質、価値観、スキル、理解し合っている段階です。
    チームとしての共通の方針を理解しており、安定している状態です。この段階では、各メンバーの固有のスキルや性質・性格をもとに役割・目標を決定する必要があります。チームの責任者は、価値観や特徴などの洗い出しをおこない、各メンバーに対して適切な役割の明確化を進めていくと良いでしょう。

  • 機能期
  • 機能期は、各メンバーがそれぞれの役割を達成し、チームが機能している段階です。
    各メンバーは能動的に働き、お互いをフォローし合います。ある程度の成功を経験しているため、波に乗っている状態です。チームの責任者は、機能期が長続きするように各メンバーをしっかりとみて、必要に応じてケア・フォローをしていく必要があります。

  • 散会期
  • 散会期は、目標を達成してプロジェクトが終了する際などの、チームを終了させる段階です。
    メンバーやリーダーがそれぞれ振り返りをおこない、次のプロジェクトでもこのプロジェクトで得られた経験を活かして活躍できるよう、お互い激励すると良いと考えられます。そして、次のプロジェクトでも高いモチベーションをもってコミットしていくことが理想です。

チームビルディングのメリット

チームビルディングを実践していくことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。考えられるメリットを紹介します。

1.シナジー効果が得られる

さまざまなスキルや性質のメンバーが主体的に業務を取り組むことによって、アイデアやディスカッションが活発になります。 これまで想像できなかったスキルの掛け合わせで、思いもよらないシナジー効果やアイデアを生みだすことができます。 そのときのプロジェクトで活かされなかったアイデアでも、次のプロジェクトやほかのチームでそれらを還元することもできます。

2.メンバーの成長につながる

チームビルディングのメリットのひとつである「主体的に能力を発揮する」こと自体がスキルにもなります。 チームビルディングを実施していない組織で働くにあたっても、活用できるスキルではないでしょうか。 また、ほかのメンバーから刺激をうけたり、自ら勉強したり、多くのインプットも必要となってくるため、成長しやすい環境と言えます。

3.メンバーの相互理解が進む

チームビルディングは各自が主体的に業務に取り組み、コミュニケーションを取りながらお互いの価値観や特徴を理解し合う必要があります。 そのため、自然と相互理解が進み、よりプロジェクトや業務自体を進めやすくなっていきます。 チームでの関係性が良くなれば、なにを任せていいかや、得意分野が明確化するため、目標達成に効率的な手段を選ぶことができるようにもなります。

チームビルディングを成功に導く方法

チームビルディングを成功に導くには、どのように実施したらよいでしょうか。 ここでは成功に導くためのポイントを紹介します。

1.フラットな関係構築を目指す

各メンバー間で上下関係が厳しいと、各メンバー間のコミュニケーションが活発にされない可能性があります。 余計な忖度が発生し、メンバーは主体的に業務に従事できない・コミュニケーションを十分にとることができない、ということが発生してしまいます。 心理的安全性が担保されない環境では、議論が活発にならない可能性もあります。 これに関しては、社風や組織の体質も関係するため、周囲の理解やチームビルディングの目的などをあらためて全社で意識統一する必要があります。 多くのコミュニケーションを必要とするチームビルディングでは、フラットな関係構築をおこなうことが重要です。

2.コミュニケーションを活発化させる

各メンバーでのコミュニケーションが不足していると、お互いの理解が進まないまま時間だけが進み、プロジェクトの遅延・失敗につながります。 チームビルディングでは、メンバーは主体的にコミュニケーションを取る必要があります。 メンバー間での理解や価値観が進んでいないようでれば、必要に応じてチームの責任者は各メンバーが話し合う機会を作るなど、心理的安全性の高い・話しやすい環境を整えることが必要です。

3.混乱期を乗り超える

まだ共通の価値観や方針が定まっていない状態では、対立が生まれがちです。 対立を超えなければ、チームとして機能する段階までいけないので、いかにして混乱期を乗り超えるかが重要です。 リーダーは各メンバーと話し合い、理解できるような機会を作り、気に掛ける必要があります。 たとえば、メンバー内の距離を近づけるために、グループウェアの機能を利用することもひとつの手です。 各業務連絡の負担軽減になり、離れていてもコミュニケーションが取りやすくなるというメリットもあります。
グループウェアとは?機能や導入メリットから選び方まで解説!

4.機能期を長く継続させる

機能期を継続することができれば、それぞれのメンバーは自らのスキルを発揮し、ほかのメンバーともうまく連携を取りながら、チームの成果を最大化することができます。 機能期を迎えたからといって安心するのではなく、お互いが積極的なコミュニケーションを意識しないと、混乱期に戻ってしまうという可能性もあります。 また、状態が逆戻りすることで、プロジェクトや目標達成自体が不可能になる可能性もあります。 引き続きチームの責任者はメンバーの動向や考え方・価値観を理解し、必要に応じてフォローしていく必要があります。

チームビルディングの取り組み例

Case1:ドラムサークル(ドリーム・アーツの取り組み事例)

ドラムサークルとは、ファシリテーターの進行に合わせて参加者同士が円になってドラムや打楽器を叩いてリズムを奏でる参加型音楽レクリエーションです。
誰でもすぐに演奏できる楽器を使うので、参加者の年齢や音楽スキルを問わず、音楽経験も必要としません。 同じリズムの共有による共感・一体感と、言葉の壁を超えた非言語コミュニケーションによって人と人の距離を一気に縮める効果があります。
人々の心の扉を開くことで協調性を促進する効果が期待でき、『集団』を『チーム』に変えます。

ドリーム・アーツの事例

太平洋セメント様の全社ポータル導入の際、「数千人の社員の生産性をガラッと変えるための業務基盤刷新」をIT企画中心に現場ユーザーを巻き込み数年と多くの費用を投入して進めていただいておりました。 その際、カスタマーサクセスを実現する上でチーム作りは要と考え、お客さまである太平洋セメント様を含めチームとして一体となるための取り組みとしてドラムサークルを実施しました。
ドリーム・アーツでは、「ツール提供ではなくカスタマーサクセスを支援」できるのか?どうしたらお客さまが「自律的に業務改革を進められるようになる」のか?を、日々試行錯誤してお客さまと向き合っています。 太平洋セメント様の全社ポータル導入プロジェクトのスケールはとても大きいものでしたが、ドラムサークルでチームとして一体となり、無事にプロジェクトを完遂できました。

太平洋セメント3,000名のワークスタイル変革を推進

Case2:マシュマロチャレンジ

マシュマロチャレンジとは、チームビルディングを体感できるゲームです。
ルールとしては、各チームで限られた時間内に用意された道具(マシュマロ、乾燥パスタ、紐など)を使い、いかにして高いタワーを建てることができるかを競うゲームです。 限られた時間内でメンバーは話し合い、高い成果を上げるためにどう動くか、なにが得意でどんな役割を担うか、それぞれで考えて動きます。 用意する道具の難易度は高いですが、チームで話し合ってできた独自のタワーが完成したら、達成感を味わえるのではないでしょうか。

Case3:ペーパータワー

ペーパータワーとは、マシュマロチャレンジと同様にチームビルディングを体験できるゲームです。
ルールは、各チームで限られた時間内にペーパータワーを高くしていきます。 作戦をたてる時間とペーパータワーの作成時間はそれぞれ決まっており、意見を出し合い・尊重し合ってタワーを作っていくため、PDCAサイクルを回していく重要性も学べます。 タワーを積むという点ではマシュマロチャレンジと同じですが、用意する道具を考えるとマシュマロチャレンジよりは取り組みやすい内容でないでしょうか。

Case4:NASAゲーム

NASAゲームとは、月面で母船から数百キロ離れた場所で遭難してしまったチームで、残っている15つの重要なアイテム(水、食料、銃など)を1から順に優先度をつけるために話し合うというゲームです。
これは正解を導き出すことが目的ではなく、お互いの価値観や意見を出し合いながら、チームとしてひとつの結論を導き出すことが目的です。 その過程で、自分とは異なる意見であっても話を聞き価値観を理解することによって、チームビルディングでの混乱期を乗り超えるヒントを得ることができるのではないでしょうか。

このように、チームビルディングを体感してメンバー間の理解を深めたい・体験してみたいという方は、このような取り組みを企画してみても良いかもしれません。

チームビルディングをおこなう際の注意点

最後にチームビルディングをおこなう際の注意点をお伝えします。
「主体的に能力を発揮」させるために、ただ放置するだけでは上手くいきません。
チームの責任者となる人は、各人が「主体的に能力を発揮」させるように、フォローやケアをしていくことが重要となります。 各メンバーのスキルや特徴・価値観を見極め、ある程度の役割の明確化を行っていくことが必要です。
また、チームビルディングをおこなうためには、メンバーが納得感をもつことが重要です。 各メンバーになぜチームビルディングが必要なのか、主体的に動いてもらうことの重要性を、メンバーに腹落ちしてもらうことが大切です。 チームビルディングを始める前に、目的と達成したいゴールをしっかり決めておきましょう。 このほかにも、チームビルディングを行っていくなかで、タックマンモデルの5つのステージによって課題や注意点は異なってきます。 自分のチームはどの段階にいるのか、次の段階に上がるためにはなにが必要か、課題はあるか?など、まずはチーム内でディスカッションしてみると良いかもしれません。

まとめ

チームビルディングはVUCAと言われている不確実な現代に、組織の成果を最大化するための重要な組織論なのではないでしょうか。 チームビルディングには、情報共有やコミュニケーションが必要不可欠になります。

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この記事の執筆者:岩瀬(マーケティング本部)

人材会社にシステム職として入社し、サービスのシステムインフラを構築・運営を経験後、営業支援業務やマーケティング業務に関わる。2022年ドリーム・アーツに入社。